先輩就農者紹介

河原 拓也さん

富山市の先輩就農者 河原 拓也さん
就農開始:
平成31年4月
経営作物:
水稲種子、食用水稲 等

家族との時間を大事に!
実家を継いで農業へ

家族との時間を作りたいと思ったのが就農のきっかけです。元々は機械設備関係の仕事をしていましたが、子供が起きる前に出勤して、子供が寝てから帰る、みたいな生活を送っていました。そんな生活を改善するにはどうしたら良いかを考えていたところ、実家が農業をしていたこともあって、農協さんに就農相談しました。その結果、種子生産だったら農業だけで生活していけそうだなと思って、就農を決めました。会社員を辞めて、1年ほど農業法人で経験を積んでから独立し、今に至っています。おかげで今は家族との時間を作れています。

農業人とやま 先輩就農者紹介

難しいからこそ、やりがいがある

主力の作目を水稲種子にしたのは、やっぱり手取りが大きかったからですね。食用の水稲とは全然違います。ただ、種子生産者になるためには地域の種子部会と富山県による審査があって、合格しないと作れません。これが厳しくて、合格できない方もいます。種子生産は高い技術力が必要で、栽培管理も難しいと感じています。でも、難しいからこそ自分の腕が収入に直結してくるので、そこが種子生産のやりがいだと思います。
農業をするにあたって大事にしているのは、種子の品質を落とさないよう、丁寧に栽培することです。1人が変なことをすると、周りの種子生産者の迷惑にもなりますので、種子産地を守るという意味でも、丁寧な作業を心掛けています。今後はさらに規模を拡大して、地域の農業を担っていけるような存在になりたいと思っています。

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就農を考えている方へ

自分がそうだったように、家族・パートナー・子どもとの時間を大切にしたい方には、ぜひ農業をやってほしいと思います。もちろんお金も大事なので、何をどのように作れば稼げるのかをよく考えて、儲かる農業を目指してください。

友田 拓造さん

富山市の先輩就農者 友田 拓造さん
就農開始:
令和3年4月
経営作物:
水菜、白ねぎ、なす、かぶ等

「食」への思いは人一倍!
やりがいを求めて農業の世界へ

もともと食べることが好きで食品会社に勤めていましたが、営業を担当していたため作ることには携われず、やりがいも感じられずにいました。本当に自分がやりたいことをやりつつ、私生活を充実させるためにどうしたらよいかを考えた結果、家族と長い時間一緒に過ごせて、なおかつ食に関することを全て自己責任でできる農業を始めようと決意しました。
会社を退職した後は、補助金を頂きながら、とやま農業未来カレッジで1年間研修を受けました。自分には妻と子供がいて、長い間収入が少ない状態で過ごすのは不安だったこともあり、未来カレッジは1年制ですぐに先のステップに進めるのが魅力的でした。
未来カレッジを卒業後は、県内の農業法人に就農しました。そこでは水稲、大豆、水菜、小松菜、白ねぎ、玉ねぎなど様々な作物を栽培しており、色々な栽培方法を広く勉強しました。また、どんな取引先とどのように関わっているのかを直に見て知ることができたり、時間があれば経営の話も聞いたりしていたので、そういった経営の面でも学びがあったことは非常に大きかったです。農業法人で3年間務めたあと独立して今に至っています。

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課題に対して真摯に取り組む

農業をやっていると難しいことがたくさんあります。思うように育ってくれなかったりとか、考えてもいないことが重要だったりとか。でも、そういった失敗を踏まえて、改善に取り組んで、うまくいったときは「やったな」と感じることができます。課題に対して真摯に取り組んで、失敗したら自分の責任、逆にうまくいったら全部自分の功績、というところが農業のやりがいだと思います。また、自分の好きな野菜しか作らないというのをポリシーにしているので、好きな食べ物に囲まれて仕事ができること、B級品ができても自分の家で食べられることなども農業の魅力だと思います。
今後は、通年で雇用できるように設備を整えて、従業員の生活を支えていけるような安定した経営体になることが目標です。そのために野菜のことや経営のことなど、これからもたくさん勉強したいと思います。

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就農を考えている方へ

農業と言ってもやり方が非常にたくさんあって、それぞれにポリシーがあると思います。自分が本当にやりたい農業が何なのか、という軸をぶらさずに、あきらめずに続けることができれば、きっと楽しい農業人生につながっていくと思います。一緒に農業を頑張っていけたらうれしいです。

齊藤 大悟さん

富山市の先輩就農者 齊藤 大悟さん
就農開始:
平成29年4月
経営作物:
水稲、ベトナム野菜(オクラ、パクチー等)

これで1番になろう!
という強い意志があった

元々、実家が水稲農家ということもあり、農業には興味がありました。
会社を退職した後、市内の農業法人へ就職。その後は、農業技術を学ぶためにベトナムへ渡ったが、そこで感銘を受けたのがベトナム野菜でした。
米づくりだけでは収入は安定しないと考えていたので、日本での栽培事例がほとんどないベトナム野菜で成功すれば、自分は1番になれるという自信がありました。
滞在中に知り合ったベトナム人の妻と共に、今でも様々なベトナム野菜の栽培方法や技術を研究しながら、日々新たな作物に取り組んでいます。

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始めた当初は厳しい時期が続いた

野菜の栽培を始めてしばらくは、とても厳しい時期が続いていました。
ベトナム野菜は収量が安定せず、最初はどれだけ作ればどれだけ出せるということが全く分かりませんでした。また、市場など大きい流通に乗せることが出来ないため、アジアン系の飲食店や直売所を狙って、そこから販売を始めて行きました。
就農当初は、新規就農者向けの支援制度をいくつも活用していたため、生活費は何とかなっていましたが、収入が安定するまでは、ひたすら我慢の時期が続いていました。
今では経営も軌道に乗り、メディアにも取り上げられるまでに注目されるようになったので、この調子で農業を続けていきたいです。

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就農を考えている方へ

最初は収入も見込めないし、技術や知識も十分備わってはいないので、厳しい時期が続くと思います。でも、自分の好きな分野で働くことが出来る喜びや、自営業ならではの楽しみを自分なりに見つけて欲しいです。
皆さんをサポートしてくれる方々は大勢います。ぜひ、皆さんと農業の素晴らしさを分かち合える日を待っています。

若林 佳晃さん

富山市の先輩就農者 若林 佳晃さん
就農開始:
平成25年4月
経営作物:
小松菜

様々な研修制度や
補助金を活用して経営開始へ

農業をはじめたきっかけですが、仕事をやめ、自分はどんなことがしたいんだろう、自分には何ができるんだろうと考えながら日々模索する中で見つけたのが農業の支援制度でした。これならできる!!そう思い、富山県の新規就農相談窓口を訪れました。
農業経営を行うにあたって、まずは富山市営農サポートセンターで実施している「とやま楽農学園」を受講しました。ここでは、農業の栽培技術に関する講義や実践研修を通して農業技術を習得しました。
その後、農家での長期実践研修を通して周年栽培の管理技術や販売技術を学び、現在は自身で経営を行うまでに至りました。経営を行ううえで必要な農業機械の導入やビニールハウス等の施設整備は県や市の補助金を活用しました。

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作物を育ててお客様の手に渡るまでが農業

農業は楽しいです。肉体的な負担は大きいですがその分達成感があります。自然が相手のため、大変なこともたくさんあります。でも、天候不順のときこそチャンスです。なぜなら、自分の裁量が試されるからです。
農業は作物を育てることだけが仕事ではありません。育てたあと、お客様にその作物を購入していただくところまでが農業です。「生業」として収益を生むことが必要なのです。
そのためにお客様との信頼関係作りも欠かせません。私自身のこと、私の作る農産物についてお客様に知ってもらい、私の作る農産物だからこそ購入したいと思っていただけるように、日々努力しています。私は自分の仕事に誇りを持っています。お客様に購入していただくからには、自信のある農産物を出荷するべきだと考えています。

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就農を考えている方へ

研修期間を大切にしてください。このくらいなら人に教えてもらわなくてもできるだろうという甘い考えは持たず、何事もできない前提で研修に取り組んでください。謙虚さを持って、様々なことを学んでください。
また、個人で農業の経営を開始する場合、もし私のように補助制度を活用して少なくない事業費を投下するなら、それに見合う収益を挙げなければ意味が無いと思います。どうすれば収益が上げられるかと考えながら仕事をすることが必要です。栽培環境、生活環境など農業に臨む前提条件は人によって違います。だからこそ、誰しも平等に与えられた1日24時間をどう使うのかということが、1番大事です。意味のある行動が価値を生みます。
経営を開始する前には、ぜひ公的機関の相談窓口や様々な支援制度を活用してください。

庄司 聖美さん・米田 結莉さん

富山市の先輩就農者 庄司 聖美さん・米田 結莉さん
就農開始:
庄司 / 平成28年4月、米田 / 平成28年7月
就農先:
有限会社 営農ワイエムアイ
従業員数:
16人(内 女性5名)
経営作物:
水稲、野菜、いちご、麦、大豆等

仲間と共に日々成長!

農家の高齢化問題に関心があり、自分が生産者になろうと考えました。とやま農業未来カレッジでの研修を通して、営農ワイエムアイでの就農を希望しました。未来カレッジでは1年間の研修期間がありましたが、たった1年では全てを学ぶことはできません。実際に現場にでて、先輩方と作業をしていく中で、多くのことを学んでいます。(庄司さん)

祖父母が畑をしていたのを小さいときから見ていたので、農業は身近な存在でした。大切に育てたいちごを出荷したときに、お客様から「美味しい」などと言葉をかけてもらえると自分もうれしくなります。(米田さん)

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農業を通して地域に貢献できる企業作りを目指して(雇用主より)

営農ワイエムアイでは若者や女性が働きやすい労働環境を整えるなど、後継者の確保・育成にも力を入れています。女性従業員が増えたことで、女性同士で相談できる環境ができました。また、今までなかった女性トイレが新設されました。
農業は農作物が中心の仕事です。天候に左右されることもあれば、人の都合に合わせて農作物が育ってくれるわけでもありません。いくら畑仕事や農作業が好きでも、気持ちだけで成り立つ仕事ではありません。利益に見合った仕事が必要となってきます。
営農ワイエムアイでは、就農を考えている方への会社見学や就農相談を受付けています。また、正社員も随時募集中です。詳しくは下記までお問い合わせください。

有限会社営農ワイエムアイ
[TEL]076-483-2720
[URL]https://ymi-toyama.com/

細田 雅輝さん

富山市の先輩就農者 細田 雅輝さん
就農開始:
平成23年4月
経営作物:
花(トルコキキョウ、小菊、アスター 等)

きっかけは
農業従事者の高齢化問題

近年、農業従事者の高齢化が進んでいますが、自分が農業参入することで富山の農業従事者の若返りに貢献できると思い、農業をはじめました。
経営作物を花に決めたのは、もともと花が好きだったからです。農業に携わるまでは、お店で花を購入したり、家に花をかざったりしていたので、自分の好きなものを育ててみようと考えました。
農業を始める前は、福祉関係の職場で働いていたこともあり、ゆくゆくは農福連携にも取組めたらいいなと考えています。
何事にもチャレンジする気持ちを大切にしています。

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思いどおりにならないこともたくさん

自営農家は全てが自分の責任です。自分の行動の全てが自分にストレートに返ってきます。例えば、肥料をやりすぎた結果、花が肥料やけして出荷できない状態になったこともありました。また、農業は自然の影響が大きいです。強風によりハウスが破損したもこともあります。思いどおりに進まないこともありますが、自分がやってみたいと思ったことに対して、自由にチャレンジできるため、そのあたりはストレスがありません。
今後の目標は、なんといっても売上額の増加です。主に市場に出荷していますが、出荷時期により価格の変動が大きいので、市場との連携が必要だと考えています。出荷先が必要としている時期に、必要な作物を出荷できるように経営を安定させていきたいです。

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就農を考えている方へ

これから就農を考えている人には、絶対に研修を受けてほしいです。農業をやってみたいという気持ちがどんなに強くても、知識がないとやっていけません。自営農業を目指す方は特に経営の勉強をしてください。気持ちだけでは経営が成り立ちませんから。

幸村 多加志さん愛弓さんご夫婦

富山市の先輩就農者 幸村 多加志さん・愛弓さんご夫婦
就農開始:
平成23年2月
経営作物:
水稲

農業は思っていたより大変!
でも、喜ぶ人がいるから頑張れる

もともと家が農家で、熱心に米を作る父親を手伝ううちに、仕事として農業をやっていくものいいなと思い、農業を始めました。でも、始めてみたら、思っていたより大変でした。家の田んぼは棚田で、小さな田んぼがいくつもあるので、平地の田んぼと比べると、田植え、草刈り、稲刈りなど全ての作業が、倍以上の時間がかかります。さらに、山間地ということもあり、サルやイノシシなどの鳥獣被害も多くて…。最初は米だけでなくネギなども作っていたのですが、野菜は被害を受けやすいので断念しました。
正直、農業をやめようと思ったことはこれまで何回もあります。でも、自分たちのことを「若い者、頑張れ。応援しているぞ。」と言ってくれる人がいたり、自分が作った米を楽しみに待っている人たちがいるから頑張れます。

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生産だけでは終わらない。収益力向上のために

初めは夫婦二人で農作業をしていましたが、平成29年4月にカフェをオープンしました。メニューはライスバーガー、ライスコロッケなど米がメインのものが多いです。自分たちが作った米を調理して、おいしく食べてもらえること、そして何よりお客様の笑顔が一番の喜びや励みとなっています。
このカフェのおかげで夫が米を作り、妻がそれを加工してお客様に提供するという流れができました。

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農業のこれから。農業のイメージを変えたい

農業というと、田舎っぽいとか、お年寄りがやるものというイメージがあるかもしれませんが、それを変えていきたいです。農業がもっと都会的でかっこいいイメージになれば、若い人も農業に興味を持つようになるんじゃないかと思います。
農業のイメージをかえ、担い手がふえることで、富山の農業がもっと盛り上がっていけばいいなと思います。